
¡Hola, bienvenida! いらっしゃいませ!
はるカタルーニャです。



ご来店いただき本当にありがとうございます!
本日は「”¡Dime!” と “¡No me digas!”の使い分け」に関する世界の言語カフェとなっております!
早速ですが、この記事では、スペイン語学習者が必ず通る大きな壁の一つ、「命令形」について、その作り方から使い方まで、丁寧にわかりやすく解説していきます!
- 命令形の活用の複雑さに、頭がごちゃごちゃになってしまっている方。
- 友達に「こっち来て!」や「これ試してみて!」と気軽に言えるようになりたい方。
- レストランで道を尋ねるなど、丁寧な「お願い」として命令形を使いたい方。
- DELE A2の文法問題を完璧にし、口頭試験でも自然な指示やお願いができるようになりたい方。
「言って!」は ¡Dime! なのに、「言わないで!」は ¡No me digas!。
なぜ代名詞(me)の位置や動詞の形が変わるの?と疑問に思ったことはありませんか?



肯定と否定で活用が違うって聞いたけど、もう頭がごちゃごちゃ…。



不規則動詞が多すぎて覚えられない!
この記事では、そんな命令形の「なぜ?」をスッキリ解決します!
- 「~して!」(肯定命令)と「~しないで!」(否定命令)の、基本的な作り方とその違い。
- 相手との関係性による、tú (君) と usted (あなた) の命令形の使い分け。
- ven, di, sal, haz など、覚えておくと超便利な不規則動詞の活用。
- 目的語代名詞が命令形にくっつく時のルールと、アクセント記号の付け方。
命令形の基本的な作り方から、学習者が最もつまずきやすい「肯定命令と否定命令の違い」、そして「代名詞の正しい位置」まで、この記事一本で完璧にマスターしていきましょう!


結論:命令形の最大のルールは「肯定」と「否定」で全くの別物!





まず、命令形を理解する上で最も重要な大原則をご紹介します。
それは「~して」という肯定の命令と、「~しないで」という否定の命令では、文法のルールが全く異なるということです。
この根本的な違いを、例文で見てみましょう。
肯定命令 (~して!)
代名詞は動詞の後ろに「くっつけます」。
Compra el libro. → ¡Cómpralo! (それを買って!)
否定命令 (~しないで!)
代名詞は動詞の前に「離して置きます」。
No compres el libro. → ¡No lo compres! (それを買わないで!)



このように、動詞の形(Compra / compres)も、代名詞の位置(loがくっつく / 離れる)も、肯定と否定で全く違いますね。
「肯定と否定は別物」という意識を持つだけで、この後の学習は一気に楽になります。
それでは、具体的な作り方をステップごとに見ていきましょう!


【ステップ1】一番よく使う「tú (君)」の命令形


友達や家族など、親しい間柄で使う「tú」の命令形が基本です。
肯定命令 (¡Habla! 話して!)



作り方は意外とシンプル。
「直説法現在の彼/彼女(él/ella)の活用」と同じ形になります。
- Hablar → habla
- Comer → come
- Escribir → escribe
ただし、超重要な不規則動詞が8つあります。これは丸暗記必須です!
di (decir), haz (hacer), ve (ir), pon (poner), ten (tener), sal (salir), sé (ser), ven (venir)
(言え、しろ、行け、置け、持て、出ろ、であれ、来い)



túの肯定命令・不規則動詞8選はリズムで覚えるのがおすすめ!
否定命令 (¡No hables! 話さないで!)



否定命令の活用は、すべて「接続法現在」を使います。
これが肯定と形が違う理由です。
- Hablar → no hables
- Comer → no comas
- Escribir → no escribas
接続法の作り方:①動詞をyoの形にする → ②語尾を取る → ③-ar動詞は-es、-er/-ir動詞は-asをつける。
肯定命令と否定命令の違いを表で理解
肯定命令と否定命令のルールの違いがわからなくなったら、まずこの表を見てください!
肯定命令 (~して!) | 否定命令 (~しないで!) | |
---|---|---|
動詞の形 | いつも通り(現在形の彼/彼女の形) | 変わる(接続法という特別な形) |
代名詞の位置 | 後ろに合体 | 前に分離 |
例文 | ¡Cómpralo! | ¡No lo compres! |
動詞の形が変わるのか、どこに置けばいいのか、とりあえずこの表を見ていただけたらわかるはずです!
どうしても理解が難しい場合は、テキストの購入も検討してみてください。



「これならわかるスペイン語文法」は私も使っているテキストです!
初学者から上級者まで、スペイン語を学ぶ人ならずっと使える本となっていますので、オススメです。
【ステップ2】代名詞はどこ? “¡Dime!” vs “¡No me digas!” の謎


ここが最重要ポイントです!
代名詞の位置は、肯定か否定かでルールが180度変わります。
肯定命令 + 代名詞 → 後ろにくっつける!



目的格代名詞(me, te, lo, la, le…)は、動詞の活用形の真後ろにくっつけます。
くっつけた結果、アクセントの位置が変わる場合は、元の動詞のアクセントがあった場所にアクセント記号(á, é, í, ó, ú)を付けます。
- dime (decir + me) → 私に言って!
- ayúdame (ayudar + me) → 私を助けて!
- cómpralo (comprar + lo) → それを買って!
- póntelo (poner + te + lo) → 君はそれを着なさい!
否定命令 + 代名詞 → 前に離して置く!
一方、否定命令の場合は、代名詞は “No” と動詞の間に、独立して置かれます。
- No me digas. → 私に言わないで。
- No me ayudes. → 私を助けないで。
- No lo compres. → それを買わないで。
- No te lo pongas. → 君はそれを着るな。
【謎の答え】
“¡Dime!” は肯定命令なので、代名詞 me が動詞 di の「後ろにくっつき」、
“¡No me digas!” は否定命令なので、代名詞 me が動詞 digas の「前に離れて置かれる」というルールから来ていたのです!
ちょっと豆知識:驚きのあいづち “¡No me digas!”
「私に言わないで」という直訳だけでなく、会話では「まさか!」「うそでしょ!」「信じられない!」という強い驚きを表す相槌として非常によく使われます。



友達の衝撃的なニュースを聞いた時などに使ってみましょう!


【ステップ3】他の人称もまとめてマスター!


tú以外の命令形は、実はもっとシンプルです。
否定命令と同じく「接続法現在」が基本になります。
人称 | 肯定命令 (~して) | 否定命令 (~しないで) |
---|---|---|
tú (君) | 直説法3人称単数形 ¡Come! | 接続法2人称単数形 ¡No comas! |
usted (あなた) | 接続法3人称単数形 ¡Coma! | 接続法3人称単数形 ¡No coma! |
nosotros (私たち) | 接続法1人称複数形 ¡Comamos! (食べよう!) | 接続法1人称複数形 ¡No comamos! (食べるのはやめよう!) |
vosotros (君たち) | 不定詞の-rを-dに変える ¡Comed! | 接続法2人称複数形 ¡No comáis! |
ustedes (あなた方) | 接続法3人称複数形 ¡Coman! | 接続法3人称複数形 ¡No coman! |



生活している中で、あまり「tú」以外の命令形を使う機会はないかと思いますが、DELEなどのテストには出題されるのでしっかり覚えましょう!


¡Practiquemos! 練習問題で力試し





では、学んだ内容をもとに( ) の動詞を正しい命令形にしてみましょう。
- (tú / abrir) ___________ la ventana, por favor. (窓を開けてください。)
- (tú / hacer) ___________ la cama ahora mismo. (今すぐベッドメイキングしなさい。)
- Si no te gusta, no lo (tú / comer) ___________. (もし嫌いなら、それを食べないで。)
- (tú / dar) ___________ el libro a mí. (その本を私にちょうだい。) → ___________
- Señor, (usted / hablar) ___________ más despacio. (旦那様、もっとゆっくり話してください。)



(答えの例はまとめの下にあります)


まとめ:命令形マスターへのチェックリスト


命令形の複雑なルールも、ポイントを絞れば怖くありません。
最後に要点をおさらいしましょう!
- 肯定命令か、否定命令かをまず考える。これが全ての始まり!
- tú の肯定命令は「直説法現在の3人称単数形」。ただし不規則動詞8つは暗記必須!
- 否定命令と、tú以外の命令形は、基本的にすべて「接続法」を使う。
- 代名詞の位置は最重要ルール!
- 肯定なら → 後ろにくっつける (Dime)
- 否定なら → 前に離して置く (No me digas)
最初は少し難しく感じるかもしれませんが、今日学んだルールを意識して、ぜひ実際の会話で使ってみてください!



¡Muchas gracias! ご来店ありがとうございました!



¡Hasta luego, adiós! また会いましょう!
練習問題の答え
先ほどの練習問題の答えは、こちらになります!
- Abre (肯定命令)
- Haz (不規則な肯定命令)
- comas (否定命令)
- Dame (肯定命令+代名詞)
- hable (ustedの命令形は接続法)