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【スペイン語文法】原因を表すPorと、目的を表すPara、a fin de queの使い分け(DELE:B1)

¡Hola, bienvenida! いらっしゃいませ!

はるカタルーニャです。本日は「スペイン語のPorとParaに関する言語カフェ」となっております!

ご来店いただき本当にありがとうございます(*´艸`*)

 

早速ですが、この記事ではPorとParaの詳しい使い分けの方法について、ご説明させていただきます。

PorとParaは何となく使い方をわかっている人も多いかもせれませんが、いざ使い分けの問題にぶつかると間違えやすくなっています。

また、PorとParaは日常的にも使いますので、一緒に確認していきましょう。

 

【Por】動機(〜のために)や、理由・原因(〜のゆえに)を表す

まず最初に、スペイン語のPorの使い方について。

Porは「不定詞」と一緒に使われることが多くなっていますが、qurが後ろについた場合は主節異なる主語と共に「接続法」が用いられます。

Por 不定詞
Por que 接続法

 

以下にPorが使われる用途についてまとめてみました。

  1. 動機(〜のためを思って・〜のために)
  2. 理由・原因(〜ゆえに・〜のために)
  3. 価格(〜で)
  4. 代理(〜の代わりに)
  5. 媒体(〜を通して、〜によって)
  6. 漠然とした時間・期間(〜頃に)
  7. 漠然とした場所(〜あたり)

B1レベルではこれらの用途で使われることが多くなっており、原因や理由を表したい場合はその結果の前にPorを置く必要があります。

【Por ejemplo:例文】

  1. Por su familia él podría hacer cualquier cosa.(彼は自分の家族のためにならどんなこともできるでしょう。)
  2. Le expulsaron de clase por gritar.(怒鳴り散らしたゆえ、彼はクラスから追い出されました。)
  3. Se podría comprar una papeleta por 10 euros.(チケットは10ユーロで購入できます。)
  4. Ella vino por su hija.(彼女は娘の代わりに来ました。)
  5. Tienes que solicitar la plaza por Internet.(オンラインのスペースで申請する必要があります。)
  6. Volvieron por el diez de septiembre.(彼らは9月10日ころに帰ってきました。)
  7. En una pausa pudimos dar un paseo por el campus.(休憩中にキャンパス付近を散歩することができました。)

 

【Para】目的(〜のために)や、期日(〜までに)を表す

続いて、Paraの使い方について。

ParaもPorと同じく不定詞と一緒に使われることが多くなっていますが、qurが後ろについた場合は主節異なる主語と共に接続法が用いられます。

Para 不定詞
Para que 接続法

 

以下に使われる用途についてまとめてみました。

 

  1. 目的(〜のために)
  2. 行き先・方向(〜の方へ向かって、〜行きの)
  3. 用途(〜用の、〜のための)
  4. 期間(〜までに)
  5. 意見(〜にとっては)
  6. 機能・能力(〜ために、〜ための)
  7. 宛先(〜宛の)

Paraの目的を表現したい場合は、目的のために行なっていることを最初に書いてから、Paraと目的を書きます。

【Por ejemplo:例文】

  1. Mi primo estudia para ser médico.(私のいとこは医者になるために勉強をしています。)
  2. Voy para la estación.(駅の方へ行きます。)
  3. No estoy aquí para ayudarte.(君を手伝うためにここへ来た訳ではありません。)
  4. Quiero el trabajo hecho para mañana.(明日までに仕事してほしいです。)
  5. Para mí, todo estaba muy bien organizado.(私にとっては、全てが非常に良く整理されていました。)
  6. El local tenía una capacidad para 300 personas.(その場所は300人の収容能力がありました。)
  7. Compró un collar para su perro.(彼女は犬に首輪を買いました。)

 

【a fin de que】よりフォーマルな目的表現(paraと同じ意味)

加えて、Paraと同じ意味を持つa fin de (que)についてご説明させていただきます。

a fin de (que)はParaよりもフォーマルな文で使うことができます。

また、a fin deの後ろには「不定詞」がつきますが、a fin de queの後ろには主節と異なった主語と共に「接続法」を用いて使うことができます。

 

a fin de 不定詞
a fin de que 接続法

 

【Por ejemplo:例文】

  • Mi sueño es ser un gran científico y trabajar en un laboratorio a fin de realizar algún descubrimiento.(私の夢は何かを発明するために、優れた科学者になり、研究室で働くことです。)
  • No te lo conté a fin de que no te preocuparas.(君が心配しないようにそのことを話しませんでした。)

より丁寧に話したい場合はa fin de (que)を使うようにしましょう。

 

【理由と原因】PorとParaの違い

最後に、PorとParaの違いについてご説明させていただきます。

用途を見て違いに気が付かれた方も多いと思いますが、スペイン語の” Por "は「原因や理由、漠然とした場所や期間が決まっている時」に使われますが、” para "「目的や結果、そしてはっきりと期間を表したい時」に用いられます。

ちなみに、よく” Por qué "と聞かれることが多いと思いますが、実はスペイン語会話の中では" Para qué "もよく使われます。

 

どちらも似ているので、違いがよくわからないかもしれませんが、” Por "は「理由」、” para "は「目的」なため、¿Por qué?は「どのような理由で?」、" Para qué "は「どのような目的で?」と聞かれていることになります。

また、同じ文章でも、PorとParaを変えるだけで日本語訳は同じですが、意味が異なることもあります。

【Por ejemplo:例文】

  • Juan compró este muñeco por su novia.
    フアンは彼女(のため)にその人形を買いました。
  • Juan compró este muñeco para su novia.
    フアンは彼女のためにその人形を買いました。

Porが使われている方の文は、理由を主に伝えたいため、「フアンは彼女(が人形を欲しがっていたので:理由・原因)のためにその人形を買いました」が、Paraの文は「フアンは彼女のために(彼女にあげるために:目的)その人形を買いました」と言う意味になります。

 

このようにPorの文は「彼女が原因」で買いましたが、Paraは「フアンが原因」で買ったことになります。

他にも、PorかParaによって以下のように物事を行なった時制が変わってくることがあります。

【Por ejemplo:例文】

  • Limpiamos la habitación de piso por la fiesta.
    私たちはパーティーのために(よって)、ピソの一室を掃除します。
  • Limpiamos la habitación de piso para la fiesta.
    私たちはパーティーのために、ピソの一室を掃除します。

 

このように、日本語を見ただけでは違いが分かりませんが、Porは原因を表すため、「パーティーが原因」で私たちが掃除していることになります。

そのため、パーティーが終わった今、散らかった部屋を掃除していることになります。

一方、Paraは目的を表すため、「パーティーのために」掃除していることになります。

 

そのため、私たちはまだパーティーをしておらず、これから行う予定であるパーティーのために掃除しています。

日本語訳は同じなのに、掃除したのがパーティーの前なのか後なのかが変わってきいます。

また、漠然とした場所を表すPorと行き先や方向を表すParaを用いても、同じ文で違う意味を持つものを作ることができます。

 

【Por ejemplo:例文】

  • El tren va por Alicante.
    この列車はアリカンテ(あたり)を経由していきます。
  • El tren va para Alicante.
    この列車はアリカンテに向かっています。

 

このように、漠然とした場所を表すPorを用いた文は、アリカンテあたりを通ることがわかります。

一方行き先や方向を表すParaが用いられている文は、電車がアリカンテに向かっていると言う意味を持つようになります。

なかなか似ているのに違いが多くてややこしいですよね。

 

しかしながら、PorとParaそれぞれの意味を覚えてしまえば使い分けも簡単になってきます。

もしどうしてもわからなくなってしまった場合は、原因や理由を表したい文なのか、それとも原因を表したい文なのか考えてみてください。

 

まとめ

B1レベルになると、PorやParaを空欄に入れる問題が多く出され、文法が理解できているか問われることが多くなります。

Porは「動機(〜のためを思って・〜のために)や、理由・原因(〜ゆえに・〜のために)、価格(〜で)や、代理(〜の代わりに)、媒体(〜を通して、〜によって)や、漠然とした時間・期間(〜頃に)、そして漠然とした場所(〜あたり)」を表していましたね。

一方Paraは「目的(〜のために)や、行き先・方向(〜の方へ向かって、〜行きの)、用途(〜用の、〜のための)や、期間(〜までに)、意見(〜にとっては)や、機能・能力(〜ために、〜ための)、そして宛先(〜宛の)」を表現することができました。

 

時間や場所に関しては、Porは曖昧で、Paraははっきりとしているイメージとなります。

とてもややこしく、間違えやすいところですが、しっかりと違いを理解しマスターしていきましょう。

¡Muchas gracias! ご来店ありがとうございました!

 

¡Hasta luego, adiós!  また会いましょう!

 

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