
¡Hola, bienvenida! いらっしゃいませ!
はるカタルーニャです。
本日は「祭り大国として有名なスペイン・バレンシアの火祭りに関する国際文化カフェ」となっております!
ご来店いただき本当にありがとうございます。
早速ですが、この記事ではスペインの三大祭りの一つである「バレンシアの火祭り:ファジャス(Fallas)」について、詳しくご説明させていただきます。
スペインの祭りについて知りたい方や、バレンシア地方の文化、歴史を学びたい方にとてもおすすめな記事となっておりますので、是非参考にしてみてください。
- スペイン最大の祭り「バレンシアの火祭り(ラス・ファジャス)」に初めて行く計画を立てている方
- 祭りの見どころや、巨大な人形(ファジャ)が燃える「クレマ」を最高の場所で見るコツを知りたい方
- 66万人が訪れる大混雑の中で、スリなどのトラブルを避けて安全に楽しむ方法を知りたい方
- 日帰りや短期滞在でも祭りを満喫できる、効率的なモデルプランや回り方のヒントが欲しい方
- 実際に祭りを体験した人の、リアルな感想や「こうすれば良かった」という失敗談を参考にしたい方
ちなみにこのブログの管理人は、2022年3月のバレンシアの火祭りに参加しており、そこで見たものや学んだことを写真も含めて記事を書かせていただいております。



巨大な人形を燃やすって本当?



旅行で行きたいけど、どう計画すればいいの?
そんな疑問や不安を解消すべく、バレンシアの火祭りに実際に参加した私が、この最高のお祭りを120%楽しむための完全ガイドをお届けします。
- 初心者でも安心!火祭りの全イベントの流れと、絶対に外せない見どころトップ3
- スリの被害に遭わないための具体的な対策や、大混雑の中での場所取りのリアルな実態
- 祭りの時期に必ず食べたい名物グルメ「ブニュエロス」や本場のパエリア情報
- マドリードやバルセロナからのアクセス方法や、学生向けのお得なツアー情報
私のリアルな体験を加えて、プランニングから当日の楽しみ方、注意点まで、この記事一本で全てがわかるように解説します!


【バレンシアの火祭りって何?】巨大な人形を燃やすお祭り


まず最初に、バレンシアの火祭り(Fallas:ファジャス)について、一番最初に知りたい情報を簡単にご紹介させていただきます。
- 国 スペイン
- 地域 バレンシア(スペイン東部)
- 時期 3月15日〜19日
- 目的 巨大な人形を燃やす
- 食べ物 Buñuelos(ブニュエロス)
- 交通 マドリードやバルセロナから飛行機や新幹線がほぼ毎日出ている
- 言語 スペイン語、バレンシア語
スペインで毎年開催される、世界的に有名な「バレンシアの火祭り」は、スペイン三大祭りの一つにも入っており、2022年の世界的にコロナが流行していた時期でも66万人の観光客が訪れました。
ではそんなバレンシアの火祭りについて、ここからは詳しくご紹介させていただきます。
【時系列ガイド】いつ、何が起こる?火祭りイベント完全攻略


火祭りは、ただ人形が燃えるのを待つだけではありません。
メインの5日間は、毎日イベントが盛りだくさん!絶対に外せない流れを掴みましょう。
2月最終日曜日~3月14日:プレ期間
実は、祭りは2月の最終日曜日の開会式典「クリダ(CRIDA)」から始まっています。
そして3月1日からは、毎日14時に市庁舎広場で爆竹ショー「マスクレタ」がスタート。
ただし、この期間はまだ街の主役である巨大な人形(ファジャ)が設置されていないので、観光のハイライトには少し早いです。
3月15日:プランタ(La Plantà)~街が美術館に変わる日~
この日の夜までに、職人たちが1年がかりで作り上げた大小様々な人形が、街の至る所に設置されます。
この日からバレンシアの街は巨大な屋外美術館へと姿を変え、いよいよ祭り本番のスタートです。
3月15日~19日 毎日14:00:マスクレタ(Mascletà)
市庁舎広場で行われる、大量の爆竹による音とリズムのショー。
心臓に直接響く轟音と火薬の匂いは、春の訪れを告げる風物詩。
かなりの爆音なので、苦手な人は少し離れて見学しましょう。
3月19日深夜:ラ・クレマ(La Cremà)~祭りのクライマックス~
ついに祭りの最終日。
この日の夜、コンテストで選ばれた最優秀作品を除く、市内に飾られた大小すべてのファジャが、深夜0時頃から順次燃やされ始めます。
1年かけて作られた何百万ユーロもの芸術作品が、過去の悪いものを道連れに業火に包まれる姿は、切なくも圧倒的
これを見るために世界中から人が集まるのです。
最優秀作品が決められ、賞をもらえなかったもの、そして小さいものから大きいものの順に焼かれていきます。
【バレンシアの火祭りの見どころとは?】人形が燃やされる瞬間


バレンシアの火祭り(Fallas:ファジャス)1番の見どころは、なんといっても大きな人形が燃やされる時です。
火祭りで飾られる人形に小さなものと大きなものがあるとご紹介させていただきましたが、やはり大きなものが燃える瞬間の方がとても感動します。
これらの人形は1年単位で何百万もかけて作られます。
それが、一瞬で燃えてしまうと思うと、少し切なく感じますが、人形には過去一年の悪いものが詰め込まれているため、それを燃やすことによってスペイン人は新しい春を迎えることができるんだそうです。
また、爆竹ショーもかなり盛大で、心臓が轟くほどの振動と音が伝わってきます。
かなりの爆音かつ心臓に悪いため、苦手な人は近寄らない方がいいかもしれません。
また、人形が燃やされる際には花火も一緒に打ち上げられ、それがまたとても美しく日本では考えられないほど近いところでみることができます。
そのため、花火のくずや熱波が伝わってきて少し危ないと感じることもあります。
もう一つ、見どころといえば何十種類もある人形たちです。
バレンシアの街にはいくつもの人形が飾られており、それらが意味するものや伝えたいことを考えながら、街を観光することがこの祭りの楽しみの一つと言えます。
どれが最優秀賞に選ばれるかなど想像しながら街を歩くのも楽しいかもしれませんね。
また、昼間にはスペインの伝統衣装を着た女の子たちがパレードを行なっているので、ぜひみてみてください。
【バレンシアの火祭りは1日で足りる?】バレンシア観光したければ数日必要


では、バレンシアの火祭り(Fallas:ファジャス)は1日で足りるのでしょうか?
留学などでスペインに来ている場合、授業などもあるためなかなか長期休みを取れないですよね。
そんな中で気になるのが、何日で回れるのか、です。
結果的には、バレンシアの火祭りは1日では全ての人形を見ることはほぼできないと言ってもいいでしょう。
何せ、バレンシアの街は広く、また人形も観光客も多いため、思い通りに街を回ることができないからです。
しかしながら、私は2022年3月19日に日帰り(日はまたぐ)で「バレンシアの火祭り」に行ったのですが、小さいものから大きいものまで、かなり多くの人形をみることができました。
そのため、特に全ての人形を見るつもりがないのであれば日帰りでも十分でしょう。
もし、バレンシアの観光なども含めて、全ての人形を見たい場合は、3〜4日あると安心だと思います。
特にバレンシアの火祭りの最終日である3月19日は、人形を燃やしフィナーレをを迎えるため、絶対に外さないようにしましょう。
【バレンシアの火祭りの時期に食べられる料理とは?】Buñuelos(ブニュエロス)と呼ばれるドーナッツ


スペインではその地域で有名な祭りが開催される時期にあわせて名物料理が販売されます。
そして、バレンシアの火祭り(Fallas:ファジャス)が開催される3月に、バレンシアでは「Buñuelos(ブニュエロス)」と呼ばれるカボチャで作られた丸いドーナッツがよく食べられます。
ミスドのドーナッツポップのような形をしており、味や食感もドーナッツに似ていますが、とてもふわふわで温かく美味しいです。
特に2022年3月のバレンシアは気候変動によりかなり気温が下がっていたため、ホットチョコレートと共に購入し、つけて食べたのが体も温まり、お腹も満たされとても満足でした。
また、他にも、バレンシアでは有名な伝統料理が存在します。
それは、きっと誰もが知っている「パエリア」です。
パエリアはスペインの料理として有名ですが、実はバレンシアが発祥の地と言われており、キャベツのような味わいのアルカチョファ(アンティチョーク)やウサギの肉を使ったパエリアを食べることができます。
また、バレンシア地方ではオレンジがかなり有名です。
スペインのオレンジはジュースとして飲まれることが多く、注文した際にその場で機械を使って、絞ることが多いため、100%オレンジ且つ、果肉が混ざっているためジューシーで一瞬で飲み干せてしまいます。
バレンシアオレンジはアメリカ原産なので、間違えないようにしましょう。
【バレンシアの火祭りにはどうやって行くの?】マドリード経由なら何処からでも行ける


滞在日数の目安:日帰りでも可能?
バレンシアの街は広く、人形の数も膨大なので、1日で全てを見るのは不可能です。
しかし、「全部見なくてもいいから、祭りの雰囲気を味わいたい!」という方なら、日帰りでも十分に楽しめます。
実際に私も、最終日の3月19日に日帰り(日はまたぎましたが)で行き、多くの人形とクライマックスの「クレマ」を見ることができました。
もし、バレンシアの観光も含めてじっくり楽しみたいなら、3~4日あると安心です。
いずれにせよ、最終日の3月19日は絶対に外さないようにしましょう。
バレンシアへの行き方
スペイン国内なら、マドリードやバルセロナから飛行機、新幹線(Renfe)、バス(Alsaなど)でアクセスできます。
安さを求めるならバス会社の公式サイトをチェックしましょう。
バレンシアまでの道のりは、とりあえずスペインに住んでいる方ならマドリードに行けば経由でバレンシアに行くことができます。
また、ビルバオやパンプローナあたりからアリカンテまでは、バレンシアを経由して長距離移動バスが出ているため、費用を抑えたい場合はこちらを使うこともおすすめです。
ちなみに私がヨーロッパ間を移動していた際に使っていたのが、日本語対応の【Omio/オミオ】というサイトです。
アプリもあり、日本にいながらヨーロッパ間の国の移動手段や料金を調べるられます!
パリからモン・サン・ミシェルに行きたい時、TGV(フランス国鉄)でレンヌ駅経由するとかなり料金が上がるのですが、【Omio/オミオ】ではバスやシェアカーを使うプランも提案してくれて、よりお得に旅することができました。
日本の旅行サイトでは手配しにくい都市間を結ぶバスなども大体は予約ができます。
移動手段が気になったらまずは【Omio/オミオ】で検索してみてください!
【アリカンテからの留学生向け情報】
アリカンテ大学からはESN(エラスムス学生ネットワーク)が主催する格安の日帰りツアーが毎年出ています。
大学公式のアクティビティより10ユーロほど安く行けることが多いので、Instagramなどをチェックするのがおすすめです!


【最重要】火祭りを楽しむための注意点|体験者が語るリアル


最高の祭りですが、注意点もたくさんあります。私の経験から、これだけは知っておいてほしいことをまとめました。
1. スリが多発!私の友人も被害に…
これは一番重要です。街中がライブ会場のような密集状態になるため、スリが本当に多発します。
私の友人も2人、財布とリュックを盗まれました。
私自身も2人組の女性にバッグを開けられそうになり、身の危険を感じました。
バッグに南京錠をつける、貴重品は分散させるなど、これでもかというくらいの対策をしてください。



スリの標的にされたり、観光案内料を請求されたりと、海外では危険な場面に遭遇することがあります。
特に、貴重品を持ち運ぶバッグ選びは重要です。
胸の前にかけられるショルダーバッグや、鍵付きのバッグ、カラビナを取り付けられるタイプなど、防犯性の高いものを選びましょう。
狙われにくいバッグを選ぶだけでも、海外でのトラブルを事前に防ぐことができます。



私が普段愛用しているのはこちらのバッグです!


旅をしている時は、100均のカラビナか南京錠を取り付けて簡単に開けられないようにしています。
写真撮影もするので、実はファッション性も重視して選んでいます。
みなさんも是非自分のお気に入りの対策バックで旅をしてくださいね!
2. 場所取りの過酷な現実
クレマを間近で見たいなら、最低でも3時間以上前から場所取りが必要です。
私は23時に燃えるファジャを見るために20時半から並びましたが、全く近くでは見られず、背の低いおばさんたちにスペイン語で何か言われながら、どんどん後ろに追いやられてとても怖い思いをしました。
一度場所を取ったらトイレにも行けず、寒さに耐えることになるので、相当な覚悟が必要です。
3. 近すぎる炎と爆音
間近で見るクレマは、熱波で顔が焼けそうになり、花火の燃えカスも飛んできます。
爆竹の音も鼓膜を痛めるレベルなので、安全な距離を保って楽しむのが賢明です。
【バレンシアの火祭りはどうして行われるの?】悪いものを燃やし良い春を迎えるため


では、どうしてバレンシアの火祭り(Fallas:ファジャス)は行われるのでしょうか。
バレンシアの火祭りは歴史と深い関わり合いがありますが、現在では有名人や政治家、そして前年に起こった印象的な出来事等を風刺的に描き人形にして、前年の悪いものと共に燃やして良い春を迎えるためだと、人形作り職人は言っていました。
また、その人形を見ることにより、観光客が世界のことや環境問題などにも目を向けることになるため、意識を向けさせるためでもあるようです。
さまざまな人形がありましたが、世界の3強国がある国の国旗が描かれたボールを持ってボーリングをし、その先には崩れた地球が描かれていた人形にはとても心を打たれました。
あまり見たくない現実や、世界までもが人形となっているため、とても考えさせられる祭りともなっています。
【バレンシアの火祭りの歴史とは?】1497年にSaint Joseph(聖ヨセフ)を祝うために始まった


では、そんなバレンシアの火祭り(Fallas:ファジャス)はなぜ行われるようになったのでしょうか。
元々は、1497年の3月19日に大工が同僚とバレンシアの守護聖人である聖ヨセフを称えるために、使わなくなった道具や木材などを燃やしたのが「バレンシアの火祭り」の始まりと言われています。
その後18世紀になると、現在の人形のような風刺などをテーマにした人形が作られ燃やされ始めたと言われています。
この日はバレンシアの各地域で父の日にもなっています。
【バレンシアの火祭りが行われる地域の言語は何?英語は通じる?】スペイン語とバレンシア語と英語が通じる


ここからは、バレンシアで使われている言語について。
バレンシアでは主に一般的なスペイン語が使われていますが、バレンシア語と言われるバレンシア地方特有のスペイン語に似た言語も使われています。
また、電車などのアナウンスでは、スペイン語の他にバレンシア語と英語が使われているため、安心して旅行できるでしょう。
バレンシアの飲食店などでは、割と英語を話せるスタッフも多く、その辺も心配入りませんが、住民はあまり英語が得意ではないため、通り過ぎる人に何かを聞きたい場合はスペイン語が無難です。


【火祭りはバレンシアだけで開催されるの?】6月にアリカンテを含む約10の地域でも行われている


では最後に、火祭りはバレンシアのみの祭りなのか?についてご説明させていただきます。
なんと、スペインの三大祭りの一つである「火祭り」は、他の地域でも時期は別で行われています。
三大祭りと言われているのはバレンシアの火祭りだけなので注意してください。
バレンシアの火祭りに次いで有名な火祭りは「サン・フアンの火祭り」で、アリカンテやア・コルーニャ、ガディウスやウェルバ、レオンやトレドと言った10以上の地域でも行われます。
これらの地域の多く火祭りは、町の守護聖人である「サン・ファン」を称えるために開催されます。
規模はバレンシアの火祭りの方が大きいですが、その時期に行けない場合は6月の暖かい時期に別の地域で火祭りを楽しむのもいいかもしれませんね。


まとめ
ここまで、スペインのバレンシア州で有名な火祭り(Fallas:ファジャス)にについてご紹介させていただきました。
今回の記事をまとめると以下のようなことが分かりましたね。
- 3月19日が一番盛大に祝われる
- スリに注意する
- 人が多いため、移動時間を多めに見積もっておく
- 火祭りは他の地域でも行われている
- Buñuelos(ブニュエロス)と呼ばれる伝統的なお菓子がある
ぜひこの熱気を体験しに、バレンシアを訪れてみてください!



¡Muchas gracias! ご来店ありがとうございました!



¡Buen viaje!(良い旅を!)